新選組遺聞を読み始めました

こんにちは、遅咲きの桜鬼です。

次は永倉新八さんの本を読もうと思っていたけれど、この本も買ってあったことを思い出したので、先にこちらから読むことにしました。

新選組三部作 新選組遺聞 (中公文庫)/中央公論社

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タイトルにもあるように、子母澤寛さんが書いた新選組三部作の2番目になります。

新選組に縁のある人たちから聞いた話をまとめた本のようで、【新選組始末記】に比べると漢文が少なめで、読み進めるのがラク。普通の小説を読むのと同じペースで進みますお陰で今は自宅でのフリータイムは読書をして過ごしています。

左之さんこと原田左之助に関する章には、妻まささんの談話や少年期(15~6才)の左之さんを知る人の談話などが紹介されていて、とても興味深いものでした。

左之さんが「靖兵隊を結成して新八さん(永倉新八)らと共に会津へ向かっている途中、山崎宿という場所で江戸へ戻った」という点はどの史実でも一致しているようですが、その後すぐに亡くなってしまった事もあって理由ははっきりしていません。

新八さんは回想として「妻子への愛着」と言っています。きっと、新八さんは左之さんが離隊する理由が他に考えられなかったのでしょう。

でも、子母澤寛さんは、「あれ程の人物が妻子への愛着からこの土壇場を離れることはないだろう」と考えています。そして、「靖兵隊の隊長だった芳賀宜道(はがぎどう)が新八さんと旧知の仲で、同じ副長という立場の新八さんと左之さんとは言え、左之さんが疎外されがちだったのではないか」、さらに「この辺の事情が負けん気の強い左之さんの気分を害したのではないか」と推測しています。

この子母澤寛さんの考えが的を得ているように思います。

新八さんは芳賀氏と親しかったから、それを左之さんが快く受け留めていないことに気付かなかった可能性は高い。戦況が厳しい中、しかも会津へ向けて行軍中の状況では、殊更そんな左之さんの気持ちに気付くのは難しかっただろうし。

この後、芹沢鴨・沖田総司・壬生での暮らし・池田屋事件の前後の話・近藤勇の死・・・と興味深い章が続きます。

薄桜鬼でも「近藤さんは隊士集めに尽力している」と言って近藤さんが日野に居続ける理由を土方さんは肯定していたけれど、甲州鎮撫隊として江戸からすぐに甲州へ向かっていたら甲府城のせめぎ合いは違ったものになっていた可能性はありますよね。

幕臣として甲府城を治めることが出来るかもしれないという期待と実際に幕府の要人と折衝するような機会が増えたことによって、近藤勇が少しずつ殿様風を吹かせるようになってしまった。ただでさえ甲州の敗戦は近藤勇の到着が遅れたのが理由だと思っている新八さんは、近藤さんの態度に愛想を尽かしてしまったのですよね。そうでなければ新八さんや左之さんのいる新選組としてまだまだ戦ったはずで、きっと歴史は変わっていたでしょう。

今日は土方歳三さんの命日。

もう少ししたらPTA委員会があるけれど、終わり次第、土方歳三資料館へ向かうつもりです。この時期だけ、普段は鞘の中に収められている状態でしか見られない和泉守兼定(亡くなった時に帯刀していたと言われる刀)の刀身が展示されているそうです。幸運なことに、初めて近藤勇の刀(藤原照門)が子孫のご好意で展示されているようなので、こちらも見てきたいと思います。写真撮影は禁止らしいのですが、もし何か覚えていられたらブログに書きますね。

今日のために【るるぶ新選組】の電子書籍版を購入したので、日野近辺を散策できると良いな。にわか知識しか持ち合わせていないし、一人で行くからどこまで回れるか分からないけれど楽しんで来ます

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この記事を書いた人

このブログは2010年から2014年まで、オーストラリア・シドニーで過ごすことになった子供たちの記録を綴るために始めました。
子供たちが大きくなるにつれて、私自身の趣味についての記事が増えています。
好奇心旺盛で、自分で調べて様々なことに挑戦することが好きです。

コメント

コメント一覧 (4件)

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    土方歳三記念館はいかがでしたか?(^-^)
    貴重な土方さんの刀や近藤さんの刀は見られましたか?
    新選組の本も面白そうですね。私も薄桜鬼のおかげで、苦手だった日本史に興味が出てきました♪

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    私は薄桜鬼での新選組しか知らないので
    遅咲きの桜鬼さんの記事を読んでいると、本当の史実や一人一人の生き様をしっかりと読んでみたくなりました!
    記事を参考にさせていただきますね♡
    色々教えて下さいませ(∩´∀`∩)

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    >meさん
    土方歳三資料館に行って来ました。初公開の近藤さんの刀、毎年この時期にしか公開されていない土方さんの刀もしっかりと見て来ましたよ。
    新選組始末記は日本史や古文が大好きだった私でもちょっと気合いが必要でしたが(笑)、新選組遺聞はスラスラ読めます。図書館にあったら、手にとってみてはいかがでしょうか?

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    >ターボさん
    私も薄桜鬼と出会うまで新選組については何も知りませんでしたよ。なので、ターボさんと同じです♪教えられることなんて何もないので、読んだ本の感想などで良ければ、またブログに書きますね。

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