もう半年近く前になりますが、去年の9月に映画【合葬】を見に行きました。
この映画は杉浦日向子さんの同名タイトル漫画が原作で、私がこの漫画を知ったのは、いつもコメントを寄せて下さる東屋梢風さんのブログでした。
原作を読まず、予備知識が無いまま映画を見ました。
終わった後のあの不思議な感覚を言葉に表すのは、とても難しい。
彰義隊というテーマで上野戦争へと繋がっている話なのに、すごく淡々と進むような。
モノクロの映画のように感じたし、とても時がゆったりと流れているような感覚もありました。
もちろん実際の映画は何一つ淡々と進んでいないし、胸が締め付けられるシーンばかりなのだけれど、何と説明したら良いのか・・・人物に焦点を当てていることもあって、まるで自分がその中に入り込んでしまったかのような気分になりました。
切腹しても死に切れず、一緒にいた幼なじみは恐怖で介錯しないで逃げ出してしまった場面があって、とても気迫溢れるシーン。
私のお腹まで痛くなってしまうんじゃないか、という位の迫真の演技。
そんなシーンもあるのに、どうしてだろう。
やるせなさを感じて、それが逆に歴史の傍観者みたいな感覚になっていたのかもしれない。
物語の終わりがあっけなく幕を閉じたのが印象的だったから、かもしれません。
観終わった後に原作を買って読んだのですが、そういう点では原作に忠実に描かれているようです。
ああ、やっぱり全然伝えられません。
でも、もう一度観てみたい気がする、不思議な映画です。
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