こんにちは、makoです。
以前、一眼レフ初心者が知っておきたいレンズの基礎知識という記事を書きました。
ここではレンズの種類(ズームレンズ・単焦点レンズ)、レンズの名前(標準・望遠・広角・マイクロ・魚眼)、使用シーンについて、おおまかな内容を綴っています。
そして先日の一眼レフを買うなら part.1の最後のほうに、「フルサイズ機に移行した時のために・・・という理由でFXレンズ(フルサイズ機用レンズ)をAPS-C機で使うのは個人的にはおすすめしない」と書きました。
今回は基礎知識から一歩進んだ、レンズの選び方です。
「次に必要なレンズは何だろう?」と考えている初心者や、すでに必要なレンズの種類は決まっていて「いくつかある候補からどれを選ぶか?」といった視点で書いてみよう、というものです。
初心者には純正レンズ
ここでは、ニコンの純正レンズしかご紹介していません。
その理由はカメラに不具合があった時、レンズが原因なのかカメラが原因なのかを特定する必要があり、サードバーティー製レンズを使っていた場合、自分でカメラとレンズのどちらの不具合なのかを判断する知識が求められるから。
初心者にそんな判断ができるとは思えないので、最初は必ず純正のレンズを購入することをおすすめします。
純正レンズであれば、ニコンのサービスセンターにカメラとレンズごと持ち込んで、不具合の原因を特定してもらえます。
画質
画質が最も安定しているのは、単焦点レンズ。
お子さんの日常、スナップ写真、ポートレート、夜景などで威力を発揮します。
単焦点レンズのメリット
広角〜中望遠(20mm〜105mm)にはf/1.4またはf/1.8がたくさん揃っていて、とても明るいレンズと言えます。
日常のスナップ写真であれば、単焦点レンズの中から必要な画角のものを選ぶと良いでしょう。
焦点距離・画角・DXフォーマットとFXフォーマットの違いなどは、ニコン公式サイトのデジタル一眼レフカメラの基礎知識にあるレンズの項目が図や実際の写真を使って説明されていて、とても分かりやすくておすすめ。
絞り値(F値)を小さく設定することで、周囲をふわっとボカすこともできます。
周りをぼかした写真の例(初心者でもこんな写真が撮れるよ、というご紹介)。
単焦点レンズと高感度に対応したカメラ(特にフルサイズ機)の組み合わせでは、フラッシュを使わなくても夜景が撮れてしまう、と言われています。
ここでは、公式サイトにある、好きな写真の「撮り方」レシピから作例をご紹介します。
神社・お寺の内部は暗い場所も多いですが、ここまで写せるならすごいですよね。
来週の京都が楽しみです(笑)
AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G
f/1.4のシリーズは高価なので、f/1.8シリーズのみご紹介しますね。
ここには挙げていませんが、いわゆる望遠の単焦点レンズも数多くあります。
望遠レンズも単焦点を!とお考えの方は公式サイトでご確認ください。
単焦点レンズのデメリット
単焦点レンズが安定した画質なのは、F値が1.4または1.8から使えるから。
この明るさと引き換えに、自分の足で動いて被写体に最適な場所へ移動しなければなりません。
自分が動ける場所であればまったく問題ないけれど、狭いエリアの場合は自分が望む構図で被写体をカメラに収めることができないケースもあります。
利便性
「これ以上前に行けない or 後ろに下がれない」という時は、ズームレンズの出番です。
ズームレンズのメリット
ズームレンズの最大のメリットは利便性と言えるでしょう。
1本のレンズである程度の焦点距離をカバーできるので、できれば交換レンズを持ち歩きたくない場合やレンズ交換ができそうにない状況であれば、ズームレンズがおすすめ。
ズームレンズと言っても、標準・望遠・広角があります。
通常のスナップ写真であれば標準を、お子さんの行事やスポーツ観戦には望遠を、旅行や建物には広角を選ぶことになると思います。
一眼レフ初心者の多くが候補に挙げると思われるD3000・D5000シリーズであれば、レンズ付きのセットは3パターンあります。
- 標準ズームレンズ(AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR)のみ
- 標準ズームレンズと望遠ズームレンズ(AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR)のセット
- 高倍率ズームレンズ(AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR)
望遠ズームレンズがAF-Pならおすすめだけど、今の私なら標準ズームレンズはAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRがすぐに欲しくなりそうです。
もし私がD3000・D5000シリーズを選ぶとしたら、カメラ本体のみにして、レンズはAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRを買うかな。
ズームレンズのデメリット
ズームレンズは単焦点レンズほどF値の小さいレンズがないので、比較したときに「暗いレンズ」になりがち。
もう一つのズームレンズのデメリットは、画質を優先すると重くて値段も高くなること。
揃えておくと便利なレンズ
広角、標準、望遠の3つをカバーできれば十分だと考えます。
しかも初心者であれば、すべてズームレンズで!
現時点で私が持っているのは、たったの3本。
- 広角ズーム(AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED)
- Dfのキットレンズとして付いてきた標準単焦点(AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G ED – Special Edition)
- 望遠ズーム(AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR)
今のところ、これで十分という感じ。
何しろレンズを頻繁に交換したいとも思わないし、被写体に対してどのレンズが最適なのかを使いながら勉強している途中なので。
一つだけプラスするとしたら、標準ズームレンズかな?という感じです。
使いたいシーンでレンズを選ぶことが大切
画質を優先すると値段も比例して高くなり、重たいレンズになります。
機動力を重視するか、それとも画質を優先するか、これは使いたいシーンによって判断するしかありません。
風景
頑張って、大三元レンズを3本揃えてしまったほうが良いと思います。
小さなお子さんがいらっしゃるご家庭
お子さんが触れてもハラハラしないレンズであることも大切な検討項目になるでしょう。
また荷物が多くなりがちなので、それにプラスしてカメラ+レンズを持ち歩けるか、という点も考慮したいです。
お子さんの日常をメインで撮るなら、マイクロレンズが意外と使えるのではないか?と思っています。
寄って撮るのも良し、ポートレートやスナップ写真を撮るのも良し、です。
ご家族との旅行
何度も撮り直して納得のいく写真を撮るというよりも、その瞬間を記録することが主な目的になります。
あまり待たせると周りも段々と腹立たしくなるかもしれないので、精神衛生上、レンズ1本である程度の焦点距離をカバーできることを最優先にしたいものです。
私はディズニーワールドへ行くことになった時に、あえて広角ズームレンズを選びました。
今年は神社めぐりをしながらカメラの練習をしようと考えているのですが、広角ズームレンズであれば建物全体を撮ることもできるし、普通のスナップ写真も撮れるので、個人的には満足しています。
テーマパーク・学校行事・スポーツ観戦
望遠レンズが必要になりますね。
望遠レンズ1本しかない場合、近い距離の被写体も遠くからズームにして撮ることになるので、不便に感じる可能性があります。
標準レンズを1本プラスして持って行くと、使い勝手が良いかもしれません。
お花・植物
マイクロレンズですね。
周りの風景もスナップとして撮れますから、1本で楽しめると思います。
夜景
単焦点レンズがおすすめ。
星空
すみません、まったく撮る予定がなくて知識がないので、ご自身で調べてください。
大三元の広角レンズが良いのかな?という気がしますが、どうでしょうね。
ニコンのレンズ一覧
DXレンズはAPS-C機用(現行機種:D3400、D5600、D7500)、FXレンズはフルサイズ機用(現行機種:D610、D750、D810、D810A、D850、Df、D5)です。
F値って本当に大事?
息子のサッカーの試合を撮るために望遠レンズを買うと決めた時、3つある同じような焦点距離のFXレンズのどれを選ぶか、とても悩みました。
あれだけ「重いのだけは絶対にイヤ!」と言っていた私ですが、今では「どうせ買うなら大三元レンズを3本揃えてしまうのが一番無駄がない」と考えるようになりました。
価格や作例(レビュー)を含めインターネットで調べられることを調べ、その後実際にDfに装着した時の持ちやすさをお店で確認して、結局AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRに決めました。
本当はAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRを第1候補に挙げていたけれど、三脚が使えない状況で数時間ずっと手で持ち続けるのも、移動のために持ち歩くのも、私には無理だと思ったのです。
いわゆる大三元レンズは、素晴らしい写りを提供してくれます。
このような高価格帯のレンズは、写りが良いのはもちろんのこと、ピタッと焦点が合うし、使っていると楽しいだろうな・・・と心から思います。
ただし、素晴らしい写りと言っても、それはA2サイズ以上のように大きなサイズで現像して初めて分かるレベルとも言われます。
現像しなければ、その高画質はカメラやPCの中にしか存在しないわけです。
プリント(現像)することを前提にしていないのであれば、機動性もしっかり考慮すべきですね。
良いレンズが欲しくなるけれど
20〜30万円もの投資をした結果がPCやカメラの中だけなら、F値だけにこだわらず、納得できるレンズを選ぶ。
そして、残ったお金で旅行でもして、カメラを使う機会を増やしたほうが絶対に良いですよね。
私が一眼レフを使う理由はスクラップブッキングを通じて、写真をアルバムに残したいから。
つまり、現像することが大前提なので、画質が良いことは優先事項の一つになります。
現像してみると分かりますが、いくらスマホのカメラ機能が良くなったと言っても、一眼レフの画質には到底及ばないことは一目瞭然。
なめらかさと言えば良いのでしょうか、質感がまったく違う。
私自身もレンズを選ぶ際に価格ドットコムのレビューや口コミを見ますが、大三元レンズと比べてしまったら、他のレンズにはできないことがあるのは当たり前。
同じように、ズームレンズは単焦点レンズには及ばない、というような口コミも結構見かけます。
でも、そんな当たり前のことを言われてもね〜。
検討しているレンズでできること・できないことを理解した上で、あとは自分で折り合いをつけるしかありません。
F値が高いと言われるレンズでも十分にきれいな画質に見えますし、FXレンズはどれも水準が高いように思います。
特に、日中に外で(レンズにとって十分な明るさがある場所で)スナップ写真や風景を撮る場合、F値を8以下に設定することはないと思います。
私が選んだ広角ズームレンズは結果的に一番安いレンズで f/3.5-4.5ですが、現像した写真を見る限りは満足のいく画質です。
最後に
スペックよりも大切なものがあります。
とは言え、レンズはリニューアルも5〜10年くらいのスパンですし、しっかりメンテナンスすれば30年以上前のレンズでも使えることを考えると、長いお付き合いになる可能性も。
そういう意味で「レンズは資産」と言われるのでしょうから、重さに目をつぶることができるなら、最初から大三元レンズを3本揃えてしまうのが一番良いでしょう。
私自身の経験を踏まえても、重さは段々と気にならなくなり、逆に写真の撮りやすさ、自分が撮りたい写真が撮れること、画質に満足できることのほうが重要になってきます。
ただし、せっかく買っても使わないなら、大三元レンズは宝の持ちぐされになることも覚えておきたいですね。
間違っても、所有する喜びだけで選ばないようにしたいものです。
使っているうちにレンズの重さは意外と平気になっていくもの。
私自身がそうであったように、「重さ」だけで選ぶと、すぐにより良いレンズに買い替えたくなるかもしれません。
ですから、「安いから」とか「重いから」というのを理由にレンズを選んだ場合は、近いうちに買い換える可能性があることも知っておくと良いでしょう。
半年後、1年後の私はまた違う視点で考えているかもしれませんが、初心者なりに感じているレンズの考察でした。
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